時々、世の中のコラボレーション ソフトウェアには、歴史的な視点が欠けているように思えることがあります。例えば、「まったく斬新なアイディアを形にしました」のような宣伝文句がよくあるでしょう。きっとそれは、コンピューター サイエンス学部でプログラミングやデータ構造の勉強ばかりしてきた新卒者がソフトウェアを作っていて、彼らはコンピューターの歴史を軽視しているか、あるいは「コンピューター黎明期、人々はパンチカードに穴を開けることでプログラムを組んでいた」という史実以外のことを知らないのでしょうね。
1996年、「As We May Think」の50周年をマサチューセッツ工科大で祝った後、そしてダグラス=エンゲルバート氏と長い時間話をして勇気づけられた後に、私は共同創立者としてTraction Software社(当時はTwisted Systemsという社名でしたが)を設立し、Memexにインスピレーションを受けたナレッジ用システムを設計しました。この講演では、当社製品のTraction TeamPageを支えるハイパーテキスト ジャーナル エンジンが、ヴァネヴァー・ブッシュ氏、ダグラス=エンゲルバート氏、そしてテッド=ネルソン氏からどのように知恵やアイディアを得て作られているかについてお話します。また、私達が採用しなかったアイディアやその理由についても少し触れます。そして、最後に、当時も今も実現していないいくつかのアイディアをお話します。